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第7章 (コリント前書}

 第三項 婚姻及び童貞の身分。

1 汝なんぢ等らが我われに書かき贈おくりし事ことに就つきては、男をとこの女をんなに觸ふれざるは善よき事ことなり。 2 然されど私し通つうを免まぬがれん爲ためには各おのおの妻つまあるべく、女をんなも各おのおの夫をっとあるべく、 3 夫をっとは妻つまに負ふ債さいを果はたし、妻つまも亦また夫をっとに然しかすべきなり。 4 妻つまは其その身みの權けん利りを有いうせずして夫をっと之これを有いうすると共ともに、夫をっとも亦また其その身みの權けん利りを有いうせずして妻つま之これを有いうす。 5 相あひ拒こばむ事こと勿なかれ、唯ただ祈いのりに從じゅう事じせんとて合がふ意いの上うへ暫しばらく之これを罷やむるも、再ふたたび共ともに其その事ことに復かへるべし、是これ汝なんぢ等らが色しき情じゃうに就つきてサタンに誘いざなはれざらん爲ためなり。 6 然さて我わが斯かく云いへるは、命めい令れいに非あらずして許可ゆるしなり。 7 蓋けだし我わが望のぞむ所ところは、汝なんぢ等ら皆みな我わが如ごとくならん事ことなりと雖いへども、人ひと各おのおの固こ有いうの賜たまものを神かみに得えて、一人ひとりは此この如ごとく一人ひとりは彼かの如ごとし。 8 然されば婚こん姻いんを爲なさざる人ひと及および寡婦やもめに向むかひて我われは言いふ、其その儘ままに而しかも我わが如ごとくにして居をらんは、彼かれ等らに取とりて善よき事ことなり。 9 然されど若もし自みづから制せいする事こと能あたはずば、宜よろしく婚こん姻いんすべし、婚こん姻いんするは[胸むねの]燃もゆるに優まさればなり。
10 婚こん姻いんに由よりて結むすばれたる人々ひとびとには、妻つまは夫をっとに別わかるる事こと勿なかれと命めいず。是これ我われに非あらずして主しゅの命めいじ給たまふ所ところなり。 11 若もし別わかるる事ことあらば其その儘ままにして嫁とつがず、或あるひは夫をっとに和わ合がふすべし、夫をっとも亦また妻つまを離り別べつすべからず。
12 其その他たの人々ひとびとには我われ謂いはん、是こは主しゅの曰のたまひふに非あらず、若もし兄きゃう弟だいに不ふ信しん者じゃなる妻つまを有もてる者ものあらんに、其その妻つま彼かれと同どう居きょする事ことを承しょう諾だくせば、之これを離り別べつする事こと勿なかれ。 13 若もし又また信しん者じゃたる婦をんな、不ふ信しん者じゃなる夫をっとを有もてる事ことあらんに、夫をっと之これと同どう居きょする事ことを承しょう諾だくせば、夫をっとを離はなれ去さるべからず。 14 蓋けだし不ふ信しん者じゃなる夫をっとは(信しん徒とたる)妻つまによりて聖せいとせられ、不ふ信しん者じゃなる妻つまも(信しん徒とたる)夫をっとによりて聖せいとせられたるなり。 然しからざれば汝なんぢ等らの子こ等らは潔きよからざるべしと雖いへども、今いま彼かれ等らは聖せいたるなり。 15 不ふ信しん者じゃ若もし自みづから去さらば去さるに任まかせよ、其そは斯かかる時ときに當あたりて、兄きゃう弟だい或あるひは姉し妹まいは奴ど隷れいたるべきに非あらず、神かみは平へい和わに我われ等らを召めし給たまへるなり。 16 蓋けだし妻つまよ、汝なんぢ爭いかでか能よく夫をっとを救すくふべきや否いなやを知しらん、又また夫をっとよ、汝なんぢ爭いかでか能よく妻つまを救すくふべきや否いなやを知しらん。
17 唯ただ主しゅが面々めんめんに分ぶん配ぱいし給たまひし儘ままに、神かみが面々めんめんを召めし給たまひし儘ままに歩あゆむべし、凡すべての敎けう會くわいに於おいて我わが敎をしふる所ところ斯かくの如ごとし。 18 人ひと割かつ禮れいありて召めされたらんか、割かつ禮れいを匿つつむ事こと勿なかれ、人ひと割かつ禮れいなくして召めされたらんか、割かつ禮れいを受うくる事こと勿なかれ、 19 効かひあるは割かつ禮れいに非あらず、又また無む割かつ禮れいに非あらず、神かみの掟おきてを守まもる事こと是これなり。 20 各おのおの我わが召めされし時ときの身み分ぶんに止とどまるべし。 21 汝なんぢ奴ど隷れいにして召めされたらんか、之これを思おもひ煩わづらふ事こと勿なかれ、假令たとひ自じ由いうの身みとなる事ことを得うるも、一層ひとしほ利り用ようせよ。 22 蓋けだし奴ど隷れいにして主しゅに召めされたる者ものは主しゅに於おいては自じ由いうの身みとなりし者もの、同おなじく自じ由いうの身みにして召めされたる者ものはキリストの奴ど隷れいたるなり。 23 汝なんぢ等らは價あたひを以もって買かはれたり、人ひとの奴ど隷れいとなる事こと勿なかれ。 24 兄きゃう弟だい等たちよ、各おのおの召めされたる儘ままに、神かみに在ありて之これに止とどまるべし。
25 童どう貞てい女ぢょに就つきては、我われ主しゅの命めいを受うけざれども、主しゅより慈じ悲ひを蒙かうむりたる者ものとして、忠ちゅう實じつならん爲ために意い見けんを與あたへんとす。 26 然されば目もく前ぜんの困こん難なんの爲ためには我われ之これを善よしと思おもふ。 其そは其その儘ままなるは人ひとに取とりて善よければなり。 27 汝なんぢ妻つまに繋つながれたるか、釋とかるる事ことを求もとむる勿なかれ、妻つまにほだされざるか、妻つまを求もとむる事こと勿なかれ。 28 假令たとひ汝なんぢ妻つまを娶めとるも罪つみとならず、童どう貞てい女ぢょ嫁かするも亦また罪つみとならず、但ただ斯かかる人ひとは肉にく身しん上じゃう困こん難なんを受うけん、我われは汝なんぢ等らの之これに遇あふことを惜おしむ。 29 兄きゃう弟だい等たちよ、我わが言いへるは是これなり、時ときは縮ちぢまりぬ、然されば妻つまを有もてる人ひとも有もたざるが如ごとく、 30 泣なく人ひとは泣なかざるが如ごとく、喜よろこぶ人ひとは喜よろこばざるが如ごとく、買かふ人ひとは持もたざるが如ごとく、 31 此この世よを利り用ようする人ひとは利り用ようせざるが如ごとくになるべき外ほかなし、其そは此この世よの態すがたは過すぎ行ゆくものなればなり。
32 斯かくて我われ汝なんぢ等らの思おもひ煩わづらはざらんことを望のぞむ。妻つまなき人ひとは、如何いかにして主しゅを喜よろこばしめんかと、主しゅの事ことを思おもひ煩わづらふに、 33 妻つまと共ともに居をる人ひとは、如何いかにして妻つまを喜よろこばしめんかと、世よの事ことを思おもひ煩わづらひて心こころ分わかるるなり。 34 婚こん姻いんせざる女をんなと童どう貞てい女ぢょとは、身しん心しん共ともに聖せいならん爲ために主しゅの事ことを思おもひ、婚こん姻いんしたる女をんなは、如何いかにして夫をっとを喜よろこばしめんかと、世よの事ことを思おもふなり。 35 抑そもそも我わが之これを言いへるは、汝なんぢ等らに益えきあらんが爲ためにして、汝なんぢ等らを罠わなに懸かけんとするに非あらず、寧むしろ汝なんぢ等らをして貞てい潔けつに進すすましめ、餘よ念ねんなく主しゅに奉ほう侍じする事ことを得えしめん爲ためなり。 36 人ひとありて若もし我わが女むすめの童どう貞てい女ぢょの年とし過すぎたるを辱はづかしとし、然しかせざるを得えずと思おもはば、其その望のぞむ所ところを行おこなへ、女むすめ婚こん姻いんするも罪つみを犯をかすには非あらず。 37 然されど人ひとありて、心こころに堅かたく決けっする所ところあり、必ひつ要えうにも迫せまられず、我わが意いの儘ままに事ことを行おこなふ權けん力りょくありて、心こころの中うちに女むすめを童どう貞てい女ぢょにして保たもつを善よしと定さだめたらん時ときに、然しかするは善よき事ことなり。 38 然されば己おのが童どう貞てい女ぢょに婚こん姻いんを結むすばしむる人ひとも善よき事ことを爲なし、結むすばしめざる人ひとも更さらに善よき事ことを爲なすなり。
39 婦をんなは夫をっとの活いける間あひだは繋つながるれども、夫をっと永えい眠みんすれば自じ由いうなり、宜よろしく望のぞみの人ひとに嫁とつぐべし、唯ただ主しゅに於おいて爲なすべきのみ。 40 然されど我わが意い見けんに從したがひて若もし其その儘ままに止とどまらば、福さいはひは一層ひとしほなるべし、我われも神かみの靈れいを有いうし奉たてまつる思おもふなり。