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第17章 (ヨハネ聖福音書)

  第四款 イエズスの司祭的祈禱。

1 イエズス斯かく語かたり果みてて、目めを翹あげ天てんを仰あふぎて曰のたまひけるは、父ちちよ時とき來きたれり、御おん子こをして汝なんぢに光くわう榮えいあらしめん爲ために、御おん子こに光くわう榮えいあらしめ給たまへ、 2 其そは父ちちより賜たまはりし人々ひとびとに永えい遠ゑんの生命せいめいを與あたへしめんとて、之これに萬ばん民みんの上うへに權けん能のうを賜たまひたればなり。 3 抑そもそも永えい遠ゑんの生命せいめいは、唯ゆゐ一いつの眞まことの神かみにて在まします汝なんぢと、其その遣つかはし給たまへるイエズス、キリストとを知しるに在あり。 4 我われは地ち上じゃうにて汝なんぢに光くわう榮えいあらしめ、我われに爲なさしめんとて賜たまひし業わざを全まったうせり。 5 父ちちよ、世せ界かいの存そん在ざいに前さきだちて我わが汝なんぢと共ともに有いうせし光くわう榮えいを以もって、今いま汝なんぢと共ともに我われに光くわう榮えいあらしめ給たまへ。
6 我われは、此この世よより選えらみて我われに賜たまひし人々ひとびとに御み名なを顯あらはせり。 彼かれ等ら汝なんぢのものたりしに之これを我われに賜たまひ、彼かれ等らは汝なんぢの言ことばを守まもり、 7 我われに賜たまひし事こと悉ことごとく汝なんぢより出いづることを今いまにして曉さとれり。 8 蓋けだし我われに賜たまひし言ことばを我われ彼かれ等らに授さづけ、彼かれ等らは之これを受うけて、深ふかく我わが汝なんぢより出いでたるを曉さとり、汝なんぢの我われに遣つかはし給たまひしことを信しんぜり。 9 我われ彼かれ等らの爲ために祈いのる。我わが祈いのるは世よの爲ために非あらずして、我われに賜たまひたる人々ひとびとの爲ためなり、彼かれ等らは汝なんぢのものなればなり。 10 我わがものは悉ことごとく汝なんぢのもの、汝なんぢのものは我わがものにして、我われ彼かれ等らの中うちに光くわう榮えいを得えたり。 11 我われ最も早はや世よに居をらず、彼かれ等らは世よに居をり、我われは汝なんぢに至いたる。聖せいなる父ちちよ、我われに賜たまひたる人々ひとびとを御み名なを以もって護まもり給たまへ、是これ我われ等らの如ごとく彼かれ等らも一いつならん爲ためなり。 12 我われ彼かれ等らと共ともなりし間あひだ、御み名なを以もって彼かれ等らを護まもり居ゐたりしが、我われに賜たまひたる人々ひとびとを保たもち、其その中うちの一人ひとりも失うせず、唯ただ聖書せいしょの成じゃう就じゅせん爲ために、亡ほろびの子この失うせたるのみ。 13 今いまは我われ汝なんぢに至いたる、世よに在ありて斯かく語かたるは、我わが喜よろこびを彼かれ等らの身みに圓ゑん滿まんならしめんが爲ためなり。 14 我われは御おん言ことばを彼かれ等らに授さづけ、世よは彼かれ等らを憎にくめり、是こは我われも世よのものに非あらざる如ごとく、彼かれ等らは世よのものに非あらざればなり。 15 我わが祈いのるは彼かれ等らを世よより取とり去さり給たまへとには非あらず、彼かれ等らを護まもりて惡あくを逃のがれしめ給たまへとなり。 16 我われも世よのものに非あらざる如ごとく、彼かれ等らは世よのものに非あらず、 17 願ねがくは彼かれ等らを眞しん理りの中うちに聖せいならしめ給たまへ、御おん言ことばは即すなはち眞しん理りなり、 18 我われを世よに遣つかはし給たまひし如ごとく、我われも彼かれ等らを世よに遣つかはせり、 19 且かつ彼かれ等らをも眞しん理りの中うちに聖せいならしめんとして、彼かれ等らの爲ために己おのれを聖せいならしむ。
20 我わが祈いのるは彼かれ等らの爲ためのみならず、又また彼かれ等らの言ことばによりて我われを信しんずる人々ひとびとの爲ためにして、 21 彼かれ等らが悉ことごとく一いつならん爲ためなり。父ちちよ、是これ汝なんぢの我われに在いまし我わが汝なんぢに居をるが如ごとく、彼かれ等らも我われ等らに居をりて一いつならん爲ためにして、汝なんぢの我われを遣つかはし給たまひし事ことを世よに信しんぜしめんとてなり。 22 我われに賜たまひし光くわう榮えいを我われ彼かれ等らに與あたへたり、是こは我われ等らの一いつなるが如ごとく、彼かれ等らも一いつならん爲ためなり。 23 我われ彼かれ等らに居をり汝なんぢ我われに在います、是こは彼かれ等らが一いつに全まったうせられん爲ため、又また汝なんぢの我われを遣つかはし給たまひし事ことと、我われを愛あいし給たまひし如ごとく彼かれ等らをも愛あいし給たまひし事こととを、世よの曉さとらん爲ためなり。 24 父ちちよ、願ねがくは我われに賜たまひし人々ひとびとも、我わが居をる處ところに我われと共ともならん事ことを、是これ世せ界かい開かい闢びゃく以い前ぜんより我われを愛あいし給たまひて我われに賜たまひたる我わが光くわう榮えいを、彼かれ等らに見みせん爲ためなり。 25 正ただしき父ちちよ、世よは汝なんぢを知しらざれども我われは汝なんぢを知しり、彼かれ等らも亦また汝なんぢの我われを遣つかはし給たまひしことを知しれり。 26 我われは御み名なを彼かれ等らに知しらせたり、又また知しらせんとす、是これ我われを愛あいし給たまひたる愛あいの彼かれ等らに存そんして、我われも彼かれ等らに居をらん爲ためなり、[と曰のたまへり]。