26_02

第10章 (コリンフ後書)

1 余よパワェル、面めん前ぜんには爾なんぢ等らに對たいして謙けん卑ぴ、離はなれては爾なんぢ等らに向むかひて勇いさましき者ものは、ハリストスの温柔をんじうと寛くわん容ようとを以もって爾なんぢ等らに勸すすむ。 2 切せつに求もとむ、我われをして來きたりて後ご、敢かん爲ゐなる勇いうを用もちゐざらしめんことを、卽すなはち我わが或ある人ひと、我われ等ら肉にくに循したがひて行おこなふと意おもふ者ものに對たいして、敢あへて用もちゐんと意おもふ所ところの者ものなり。 3 蓋けだし我われ等らは肉にくに在ありて行おこなへども、肉にくに循したがひて戰たたかはず。 4 我われ等らが戰たたかひの器うつはは肉にくに屬ぞくせず、乃すなはち神かみに由よりて壘とりでを破やぶる能ちからあり、 5 我われ等ら此これを以もって諸もろもろの謀はかりごとと凡およそ神かみの知ち識しきに逆さかふ高慢たかぶりとを破やぶり、凡およその意思おもひを擒とりこにして、ハリストスに従したがはしめ、 6 且かつ爾なんぢ等らの順じゅう従じゅんの全まったくせられて後のち、凡およその不ふ順じゅんを罰ばつするに備そなはれり。 7 爾なんぢ等らは外ぐわい貌ばうを觀みるか。自みづからハリストスに屬ぞくすと信しんずる者ものは、己おのれに憑よりて度はかるべし、彼かれがハリストスに屬ぞくする如ごとく、斯かく我われ等らもハリストスに屬ぞくするなり。 8 蓋けだし我われ若もし主しゅの、爾なんぢ等らを敗やぶるが爲ために非あらずして、建たつるが爲ために、我われ等らに與あたへし權けんを以もって愈いよいよ誇ほこるとも、愧はぢを得えざらん。 9 然しかれども我われは書しょを以もって爾なんぢ等らを驚おどろかすに似にんことを欲ほっせず。 10 蓋けだし言いふ者ものあり、其その書しょは重おもくして強つよし、其その會あふ時ときの容かたちは懦よわく、其その言ことばは陋いやしと。 11 若かかる者ものは知しるべし、我われ等らが離はなれ居をる時とき、書しょの言ことば若何いかん、會あふ時とき行おこなふ所ところも亦また是かくの如ごときを。 12 蓋けだし我われ等らは敢あへて己おのれを彼かれの自みづから誉ほまむる者ものに匹ならべ、或あるひは較たくらぶるを爲なさず。彼かれ等らが己おのれを以もって己おのれを度はかり、己おのれを以もって己おのれに較たくらぶるは無む知ちなり。 13 然しかれども我われ等らは量りゃうを踰こえて誇ほこらんとするに非あらず、乃すなはち神かみが我われ等らに頒わかちたる分ぶんの量りゃうに循したがふ、此これ爾なんぢ等らにまで至いたる所ところの量りゃうなり。 14 蓋けだし我われ等らは爾なんぢ等らにまで至いたらざる者ものの如ごとく己おのれを張はるに非あらず、ハリストスの福ふく音いんを以もって爾なんぢ等らにまで至いたりたればなり。 15 我われ等らは量りゃうを踰こえて、他た人にんの功勞らうを以もって誇ほこるに非あらず、卽すなはち爾なんぢ等らの信しんの長ちゃうずるに随したがひて、爾なんぢ等らの中うちに益ますます我われ等らの分ぶんを広くわう大だいにせんことを望のぞむ、 16 此これ爾なんぢ等らより遠とほき處ところにも福ふく音いんを傳つたへん爲ためにして、他た人にんの分ぶんに於おいて、已すでに備そなへたる者ものを以もって誇ほこらん爲ために非あらず。 17 誇ほこる者ものは主しゅに由よりて誇ほこるべし。 18 蓋けだし自みづから誉ほむる者ものは嘉よしとせらるるに非あらず、卽すなはち主しゅの誉ほむる所ところの者ものなり。