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第16章 (ルカ聖福音書)

1 イエズスまた弟子でしたちのたまひけるは、あるがう一人ひとりれいありしが、しゅじんざいさんらうせりとて、うったへでられしかば、 2 しゅじんかれび、なんぢきてところこれなにごとぞや、なんぢはやれいたるをざれば、れいたりしときくわいけいさしいだせ、とひしに、 3 れいこころうちひけるは、わがしゅじんれいしょくわれよりはうばへるうへは、われなにすべきぞ、たがやことかなはず、じきするははづかし、 4 れいめられたるのち人々ひとびといへけられんためには、すべきやうこそあれ、とて、 5 しゅじんさいある人々ひとびとよびあつめて、はじめ一人ひとりひけるは、わがしゅじんたいするなんぢさいいくばくぞ、と。 6 かれあぶらたるなり、とひしに、れいひけるは、なんぢしょうしょり、はやして五十とけ、と。 7 またつぎものひけるは、なんぢさいいくばくぞと、かれむぎこくなりとひしに、れいひけるは、なんぢしょうしょりて八十とけ、と。 8 しかるにしゅじんこのせいなるれいほめめて、そのしゅだん巧妙たくみなりとせり。けだしこのどもたがひひかりどもよりも巧妙たくみなればなり。
9 われまたなんぢぐ、なんぢせいとみもっいうじんつくり、いきえしのちなんぢえいゑん住處すみかうけれしむべくよ。 10 そもそもせうちゅうなるひとだいにもまたちゅうなり、せうせいなるひとだいにもまたせいなり。 11 ればなんぢもしせいとみおいちゅうならざりせば、たれまこととみなんぢたくせん。 12 またにんものおいちゅうならざりせば、たれなんぢものなんぢあたへん。
13 一人ひとりしもべ二人ふたりしゅかねつかふることあたはず、あるひ一人ひとり憎にくみて一人ひとりあいし、あるひ一人ひとりしたがひて一人ひとりうとむべければなり。なんぢかみとみとにかねつかふることあたはず、[とのたまへり]。
14 しかるにどんよくなるファリザイじんこのじゅうこときてあざけりければ、 15 イエズスかれのたまひけるは、なんぢひとまへみづかとするものなり、れどかみなんぢこころたまふ、けだしひとりてたかものは、かみまへ憎にくむべきものなり。 16 律法りっぱうげんしゃたちとはヨハネをかぎりとす、そのときよりかみくにのべつたへられ、ひとみなちからつくしてこれいたらんとす。 17 てんすたるは、律法りっぱうの一くわくつるよりはやすし。 18 すべつまいだしてめとひと姦淫かんいんおこなものなり、またをっとよりいだされたるをんなめとひと姦淫かんいんおこなものなり。
19 かつ一人ひとりがうあり、いろぬのぬのとをまとひ、日々にちにちおごらしたるに、 20 またラザルとへる一人ひとりじきあり、ぜんしんはれただれてがうもんぜんし、 21 そのしょくたくよりつるくづあきらんことほっすれどもあたふるひとなく、しかいぬどもきたりてそのしゅものねぶたり。 22 しかるにじきにければ、てん使たづさへられてアブラハムのふところいたりたるに、がうまたしてごくはうむられしが、 23 つううちりて、げて、はるかにアブラハムとそのふところなるラザルとを 24 さけびてひけるは、ちちアブラハムよ、われあはれみてラザルをつかはし、そのゆびさきみづひたしてわがしたひやさせたまへ、われこのほのほうちいたくるしめるを、と。 25 アブラハムこれひけるは、よ、なんぢぞんめいあひだものけ、ラザルがおなあひだあしものけしをおくせよ、ればこそいまかれなぐさめられてなんぢくるしむなれ。 26 加之しかのみならずわれなんぢとのあひだにはおほいなるふちさめだかれたれば、此處ここよりなんぢところわたらんとほっするもかなはず、其處そこより此處ここうつことかなはざるなり、と。 27 がうまたひけるは、しからばちちよ、こひねがはくはラザルをわがちちいへつかはし、 28 われきゃうだいにんあれば、かれまたこのなうところきたらざるやうこれしょうめいせしめたまへ、と。 29 アブラハムこれひけるは、モイゼとげんしゃたちとあれば、かれこれくべきなり、と。 30 がういなちちアブラハムよ、れどもししゃうちよりいたものあらば、かれ改心かいしんすべし、とひければ、 31 アブラハムこれむかひて、もしモイゼとげんしゃたちとにかざるかれならば、假令たとひしゃうちよりふくくわつすともしんぜざるべし、とへり、と。