26_02

第12章 (エウレイ書)

1 故ゆゑに我われ等らも證しょう者しゃの斯かく雲くもの如ごとく衆おほきに囲かこまれて、凡およその重おも負にと我われ等らを阻はばむ罪つみとを去さり、忍にん耐たいを以もって、我われ等らの前まへに在ある馳はせ塲ばを趨はしりて、 2 我われ等らの信しんの首かしら、及および成せい全ぜん者しゃイイススを仰あふぎ望のぞむべし、彼かれは其その前まへに在ありし喜よろこびに易かへて、辱はづかしめを意いとせず、十じふ字じ架かを忍しのびて、神かみの寶はう座ざの右みぎに坐ざせり。 3 故ゆゑに爾なんぢ等らは罪ざい人にん等らの斯かく己おのれに逆さかひしを忍しのびたる者ものを思おもへ、爾なんぢ等らが倦うみて靈たましひの弱よわらざらん爲ためなり。 4 爾なんぢ等らは罪つみに敵てきし、之これと鬭たたかひて、未いまだ血ちを流ながすに至いたらざりき。 5 又また子こに於おけるが如ごとく爾なんぢ等らに告つぐる所ところの勸すすを忘わすれたり、曰いはく、吾わが子こよ、主しゅの懲戒こらしめを軽かろんずる勿なかれ、又また彼かれに責せめらるる時とき、心こころを喪うしなふ勿なかれ。 6 蓋けだし主しゅは其その愛あいする者ものを懲こらし、凡およそ納いるる所ところの子こを鞭むちうつと。 7 爾なんぢ等ら若もし懲戒こらしめを忍しのばば、神かみは子この如ごとく爾なんぢ等らを待まつなり。蓋けだし子こにして父ちちの懲こらさざる者ものあらんや。 8 爾なんぢ等ら若もし衆しゅうの與あづかる所ところの懲戒こらしめに遭あはずば、乃すなはち私し生せいの子こにして、嫡てき子しに非あらず。 9 又また我われ等らは肉にく體たいの父ちちより懲こらされて、彼かれ等らを敬うやまへり、況いはんや我われ等ら益ますます諸しょ神しん゜の父ちちに従したがひて、生いのちを得うべからざらんや。 10 彼かれ等らは己おのれの意いに任まかせて、暫ざん時じの爲ために我われ等らを懲こらせり、然しかれども彼かれは我われ等らを益えきして、我われ等らが彼かれの聖せいに與あづからん爲ためにするなり。 11 凡およその懲戒こらしめは、今いまは喜よろこびに非あらずして、悲かなしみなりと意おもはる、然しかれども後のちには、之これに由よりて鍊れん達たつせし者ものに、義ぎの平へい安あんなる果みを結むすばしむるなり。 12 故ゆゑに爾なんぢ等ら衰おとろへたる手て、弱よわりたる膝ひざを健すこやかにし、 13 爾なんぢ等らの足あしを以もって直なほき径みちを行ゆけ、跛者あしなへの迷まよふなくして、寗むしろ痊いやされん爲ためなり。 14 務つとめて衆しゅう人じんと和わ睦ぼくし、又また聖せい潔けつを守まもれ、蓋けだし聖せい潔けつに非あらざれば、人ひと主しゅを見みるを得えず。 15 爾なんぢ等ら愼つつしめ、恐おそらくは神かみの恩おん寵ちょうを失うしなふ者ものあらん、恐おそらくは苦にがき根ねは萌もえ出いでて、害がいを爲なし、多おほくの者もの之これに由よりて汚けがされん、 16 恐おそらくは淫いん行かうの者もの、或あるひは不ふ敬けい虔けんなることイサフの如ごとき者ものあらん、卽すなはち一いっ食しょくの爲ために其その長ちゃう子しの業げふを鬻ひさぎたる者ものなり。 17 蓋けだし爾なんぢ等ら知しる、其その後のち彼かれは祝しゅく福ふくを嗣つがんと欲ほっしたれども、棄すてられたり、涕なみだを流ながして求もとめたれども、父ちちの志こころざしを回かへす能あたはざりき。 18 爾なんぢ等らの就つきし所ところは、捫さはるべき山やまに非あらず、又また熾もゆる火ひと、密くろ雲くもと、黑闇くらやみと、暴風あらしと、 19 箛らっぱの音おとと、言語ことばの聲こゑとに非あらず。此この聲こゑを聞ききし者ものは、復また彼かれ等らに語かたを続つがざらんことを求もとめたり、 20 蓋けだし彼かれ等らは命めいぜらるることを忍しのぶ能あたはざりき。云いはく、獸けものも若もし山やまに觸ふれば、石いしを以もって撃うち、或あるひは矢やを以もって射いるべしと。 21 且かつ其その見みる所ところの畏おそるべきは、モイセイも、我われ恐おそれ慄をののくと言いふに至いたれり。 22 然しかれども爾なんぢ等らの就つきし所ところは、乃すなはちシオンの山ざん及および活いける神かみの城まち、天てんのイエルサリム及および萬まん々まんの天てん使し、 23 慶けい賀がの會くわい及および天てんに録しるされたる冢ちゃう子しの教けう會くわい、及および衆しゅうの審しん判ぱん者しゃたる神かみ、及および成せい全ぜんせられし義ぎ人じん等らの神しん゜、 24 及および新しん約やくの中ちゅう保はう者しゃたるイイスス、及および灑そそぐ所ところの血ち、卽すなはちアワェリの血ちに較くらぶれば更さらに善よく言いふ者ものなり。 25 愼つつしみて、告つぐる者ものを拒こばむ勿なかれ。蓋けだし若もし彼かれ等ら地ちに在ありて命めいを傳つたふる者ものを拒こばみて、免まぬかれざりしならば、況いはんや我われ等ら天てんより命めいを傳つたふる者ものに背そむかば、更さらに免まぬかれざらん。 26 彼かれの聲こゑは其その時とき地ちを震ふるはせたり、然しかれども今いま彼かれは約やくして曰いへり、我われ又また一ひと次たび地ちのみならず、天てんをも震ふるはせんと。 27 又また一ひと次たびと言いへるは、震ふるふべき者ものの、其その造つくられしを以もって、移うつさるるを示しめす、震ふるふべからざる者ものの留とどまらん爲ためなり。 28 故ゆゑに我われ等らは震ふるふべからざる國くにを受うけて、恩おん寵ちょうを保たもち、之これに由よりて、敬虔つつしみと寅畏おそれとを懷いだきて、神かみの悅よろこぶ所ところの如ごとく奉ほう事じすべし。 29 蓋けだし我われ等らの神かみは燬やき盡つくす火ひなり。