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第17聖詠

第三カフィズマ
1 伶れい長ちゃうに歌うたはしむ。主しゅの僕ぼくダワィドは、主しゅが彼かれを其その諸しょ敵てきの手て及およびサウルの手てより救すくひし時とき、主しゅに此この歌うたの詞ことばを述のべて云いへり。 2 主しゅ我われの力ちからよ、我われ爾なんぢを愛あいせん。 3 主しゅは我われの防固かため、我われの避所かくれがなり、我われを救すくふ者もの、我われの神かみ、我われの磐いはなり、我われ彼かれを恃たのむ、彼かれは我われの盾たて、我わが救すくひの角つの、我われの遁のがるる所ところなり。 4 我われ拜をがむべき主しゅを籲よびて、我わが敵てきより救すくはれん。 5 死しを致いたす苦くるしみは我われを圍かこみ、不ふ法はふの流ながれは我われを嚇おどせり、 6 地ぢ獄ごくの鎖くさりは我われを環めぐり、死しの網あみは我われを纏まとへり。 7 我われ患くわん難なんの中うちに主しゅを籲よび、我わが神かみに呼よべり。彼かれ其その聖せい殿でんより我わが聲こゑを聽きき、我わが呼よび聲ごゑは其その耳みみに至いたれり。 8 地ちは震ふるひて動うごき、山やまの基もとゐは搖ふるひて移うつれり、神かみの怒いかりを發はっしたればなり。 9 其その怒いかりに因よりて烟けむり起おこり、其その口くちより嚼かむ火ひ出いで、爇炭やけずみは彼かれより散ちり落おちたり。 10 彼かれは天てんを傾かたぶけて降くだれり、其その足そく下かは闇冥くらやみなり。0 11 ヘルワィムに騎のりて飛とび、風かぜの翼つばさにて翔かり、 12 闇冥くらやみを己おのれの蔽おほひと爲なし、水みづの闇冥くらやみ、天てん雲うんの闇冥くらやみを己おのれを繞めぐる影かげと爲なせり。 13 其その前まへの輝かがやきに依よりて、其その雲くもと雹へうと紅炭もえずみとは馳はせたり。 14 主しゅは天てんに轟とどろき、至し上じゃう者しゃは己おのれの聲こゑと雹へうと紅炭もえずみとを與あたへたり。 15 己おのれの矢やを射いて彼かれ等らを散ちらし、衆おほくの電いなづまを發はっして彼かれ等らを潰つひやせり。 16 主しゅよ、爾なんぢが威ゐ嚴げんの聲こゑに因よりて、爾なんぢが怒いかりの気きの吹ふくに因よりて、水みづの泉いづみ現あらはれ、世せ界かいの基もとゐ露あらはれたり。 17 彼かれは高たかより手てを伸のべ、我われを取とりて多おほくの水みづより出いだせり。 18 我われを勁つよき敵てきと、我われを疾にくむ我われより強つよき者ものより救すくへり。 19 彼かれ等らは我わが患くわん難なんの日ひに、起たちて我われを攻せめたれども、主しゅは我わが依よる所ところとなれり。 20 彼かれ我われを廣ひろきき處ところに引ひき出いだして、我われを救すくへり、其その我われを悅よろこぶに緣よる。 21 主しゅは我われの義ぎに循したがひて我われに報むくい、我わが手ての潔いさぎよきに循したがひて我われを賞しゃうせり、 22 蓋けだし我われ主しゅの道みちを守まもり、我わが神かみの前まへに惡あく者しゃたらざりき、 23 蓋けだし其その誡いましめは悉ことごとく我わが前まへにあり、我われ未いまだ其その律おきてを離はなれず。 24 我われ彼かれの前まへに玷きずなし、謹つつしみて罪つみに陷おちいらんことを防ふせげり。 25 故ゆゑに主しゅは我われの義ぎに循したがひ、我わが手ての其その目もく前ぜんに潔いさぎよきに循したがひて我われに報むくいたり。 26 矜恤あはれみある者ものには爾なんぢ矜恤あはれみを以もって之これに施ほどこし、正せい直ちょくの者ものには爾なんぢ正せい直ちょくを以もって、 27 潔いさぎよき者ものには潔いさぎよきを以もって、邪よこしまなる者ものには其その邪よこしまに循したがひて之これに施ほどこす。 28 蓋けだし爾なんぢは迫はく害がいせらるる者ものを救すくひ、高たかぶる目めを卑ひくくす。 29 主しゅよ、爾なんぢは我わが燈ともしびを然ともし、我わが神かみは我われの闇冥くらやみを照てらす。 30 我われ爾なんぢと偕ともに軍ぐんを敗やぶり、我わが神かみと偕ともに城じゃう垣えんに升のぼる。 31 嗚呼ああ神かみよ、其その道みちは玷きずなし、主しゅの言ことばは潔いさぎよし、彼かれは凡およそ彼かれを恃たのむ者ものの盾たてなり。 32 蓋けだし主しゅの外ほか孰たれか神かみたる、我わが神かみの外ほか孰たれか護まもりたる。 33 神かみは力ちからを以もって我われに帶おびし、我わが爲ために正ただしき路みちを備そなふ、 34 我わが足あしを鹿しかの如ごとくにし、我われを高たかき處ところに立たたしむ、 35 我わが手てに戰たたかひを教をしへ、我わが臂ひぢは銅あかがねの弓ゆみを挽ひかしむ。 36 爾なんぢは我われに爾なんぢが救すくひの盾たてを賜たまへり、爾なんぢが右みぎの手ては我われを扶たすけ、爾なんぢの憐あはれみは我われを大おほいなる者ものとす。 37 爾なんぢは我われの下もとに我わが歩あゆみを寛ひろくし、我わが足あしは弱よわらず。 38 我われ我わが敵てきを追おひて之これに及および、之これを滅ほろぼさざれば返かへらず、 39 彼かれ等らを撃うてば、彼かれ等ら起たつ能あたはず、我わが足あしの下もとに顚たふる、 40 蓋けだし爾なんぢ力ちからを以もって我われに帶おびして戰たたかひに備そなへ、起たちて我われを攻せむる者ものを我わが足あしの下もとに降くだせり、 41 爾なんぢ我わが敵てきの背せを我われに向むけたり、我われを疾にくむ者ものは我われ之これを滅ほろぼす、 42 彼かれ等ら呼よべども、救すくふ者ものなし、主しゅに籲よぶも、彼かれは聽きかず、 43 我われ彼かれ等らを散ちらすこと、風ふう前ぜんの塵ちりの如ごとく、彼かれ等らを踏ふむこと途みちの泥ひぢりこの如ごとし。 44 爾なんぢ我われを民たみの擾ぜう亂らんより救すくひ、我われを立たてて異い邦はうの首かしらとなせり、我わが曾かつて識しらざりし民たみは我われに勤つとむ、 45 一ひとたび我わが事ことを聞きけば、我われに服ふくす、異い邦はう人じんは我わが前まへに諂へつらふ、 46 異い邦はう人じん色いろを變へんじて、其その固塞とりでの中うちに戰をののく。 47 主しゅは生せい活かつなり、我われを護まもる者ものは祝しゅく讚さんせらる。 48 願ねがはくは我わが救すくひの神かみ、我わが爲ために仇あだを復かへし、我われに諸しょ民みんを従したがはしむる神かみ、我われを諸しょ敵てきより救すくふ者ものは讚さん頌しょうせられん。 49 爾なんぢ我われを起たちて我われを攻せむる者ものの上うへに挙あげ、殘ざん忍にんの人ひとより我われを救すくへり。 50 主しゅよ、故ゆゑに我われ爾なんぢを異い邦はうの中うちに讚ほめ揚あげん、 51 大おほいなる救すくひを王わうに施ほどこし、憐あはれみを爾なんぢの膏あぶらつけられし者ものダワィド、及および其その裔すゑに世よ世よに垂たるる者ものよ、我われ爾なんぢの名なに歌うたはん。