26_03

第14章 (ロマ書}

  第三款 信仰の弱気信徒に對する方法。

1 信しん仰かうの弱よわき人ひとを承うくるに親しん切せつを以もってし、思おもふ所ところを爭あらそふこと勿なかれ。 2 蓋けだし或ある人ひとは凡すべての物ものを食しょくするを善よしとするに、弱よわき人ひとは野や菜さいを食しょくす。 3 食しょくする人ひとは食しょくせざる人ひとを輕かろんずべからず、食しょくせざる人ひとも亦また食しょくする人ひとを是ぜ非ひすべからず、其そは神かみは人ひとを承うけ容いれ給たまひたればなり。 4 汝なんぢ誰たれなれば他たに屬ぞくする僕しもべを是ぜ非ひするぞ、立たつも倒たふるるも、其その主しゅに係かかはる事ことなり。但ただし必かならずや立たつならん、其そは神かみは之これを立たたしむる事ことを得え給たまへばなり。 5 或ある人ひとは日ひと日ひとを辯べん別べつするに、他たの人ひとは如何いかなる日ひをも同どう一いつにす、各おのおの其その料れう簡けんに隨したがふべきのみ。 6 日ひを區く別べつする人ひとは主しゅの爲ために之これを區く別べつし、食しょくする人ひとも主しゅの爲ために食しょくす、其そは神かみに感かん謝しゃすればなり。食しょくせざる人ひとも主しゅの爲ために食しょくせずして亦また神かみに感かん謝しゃす。 7 蓋けだし我われ等らの中うちに己おのれの爲ために活いくる者ものなく、己おのれの爲ために死しする者ものなし、 8 其そは我われ等らは活いくるも主しゅの爲ために活いき、死しするも主しゅの爲ために死しすればなり。故ゆゑに我われ等らは活いくるも死しするも主しゅの有ものなり。 9 蓋けだしキリストの死しして復ふく活くわつし給たまひしは、死し者しゃと生せい者しゃとを司つかさどり給たまはんが爲ためなり。 10 然しかるに汝なんぢ何なに故ゆゑに兄きゃう弟だいを是ぜ非ひするぞ、何なに故ゆゑに兄きゃう弟だいを輕かろんずるぞ、我われ等らは皆みな神かみの法はふ廷ていに立たつべき者ものなるをや。 11 録かきしるして、「主しゅ曰いはく、我われは活いくるなり、凡すべての膝ひざ我わが前まへに屈かがまり、凡すべての舌した神かみを宣せん言げんするに至いたらん」、とあるが如ごとし、 12 即すなはち我われ等らは各おのおの己おのれの事ことを神かみに糺たださるべし。
13 然されば我われ等ら互たがひに罪つみを定さだむべからず、寧むしろ汝なんぢ等ら兄きゃう弟だいの前まへに、躓つまづかすべきもの、或あるひは罠わなとなるものを置おかざらん事ことを定さだめよ。 14 我われは主しゅイエズスに於おいて知しり且かつ確かく信しんす、何なに物ものも彼かれによりて自みづから潔きよからざるはなく、其その潔きよからざるは、潔きよからずと思おもふ人ひとに於おいてのみ。
15 若もし食しょく物もつの爲ために汝なんぢの兄きゃう弟だいを憂うれひしむれば、汝なんぢは旣すでに愛あいに從したがひて歩あゆむ者ものに非あらず、キリストの死しして贖あがなひ給たまひし人ひとを、食しょく物もつの爲ために亡ほろぼすこと勿なかれ。 16 然されば我われ等らの有もてる善よきものは罵ののしらるべかず、 17 其そは神かみの國くには飮いん食しょくにあるに非あらずして、聖せい靈れいに由よれる義ぎと平へい和わと歡よろこびとに在あればなり。 18 蓋けだし之これを以もってキリストに事つかふる人ひとは神かみの御み意こころに適かなひ、人々ひとびとにも善よしとせらるるなり。 19 故ゆゑに我われ等らは平へい和わの事ことを追つゐ求きうして、人ひとの德とくを立たつべき事ことを互たがひに守まもるべきなり。 20 食しょく物もつの爲ために神かみの事じ業げふを亡ほろぼすこと勿なかれ、凡すべての物ものは潔きよしと雖いへども、食しょくして躓つまづかする人ひとには惡あくとなる。 21 肉にく食しょく、飮いん酒しゅ、其その他た汝なんぢの兄きゃう弟だいの或あるひは心こころを痛いため、或あるひは躓つまづき、或あるひは弱よわくなる事ことを爲せざるを善よしとす。 22 汝なんぢに[確かく]信しんあらんか、之これを神かみの御み前まへに我わが身みの中うちに保たもて。善よしとする事ことに就つきて己おのれを咎とがめざる人ひとは福さいはひなり、 23 然されど疑うたがひつつ食しょくしたる時ときは罪つみせらる、其そは[確かく]信しんによりて爲せざればなり、総すべて[確かく]信しんに由よらざる事ことは罪つみなり。